古文助動詞の覚え方|「もしもしかめよ」接続の歌&一覧で古典文法を攻略【中高生向け】

 

歌のリズムで助動詞を覚える方法を紹介する画像。メロディーに合わせて未然形から連用形まで効率的に暗記する工夫。

古典を読むうえで助動詞は避けて通れません。単語と文法(特に助動詞の意味と接続)が分かっていれば、古文は一気に読みやすくなります。
とはいえ、「接続(どの活用形にくっつくか)」をただ眺めて覚えるのは苦行になりがちです。そこで本記事では、童謡のメロディーにのせて助動詞の接続をリズムで暗記する方法をご紹介します。


助動詞の接続とは?なぜ大事なのか

助動詞は「どの形に付くか」が決まっている

助動詞は、前に来る動詞・形容詞・名詞などの活用形(未然形・連用形・終止形…)によって接続が決まっている品詞です。

  • どの活用形に接続する助動詞なのか
  • 今、本文で目の前にある形はどの活用形なのか

この2つが分かっていないと、意味の取り違え・訳の誤りに直結してしまいます。逆に言えば、接続を知っていれば、

  • 「これは助動詞じゃなくて活用語の一部だ」
  • 「ここにはこの助動詞は来られないから別の品詞だな」

といった判断ができるようになり、古文がぐっと読みやすくなります。

暗記は「語呂・リズム」を味方にする

助動詞の接続は、一気に丸暗記しようとすると挫折しやすい分野です。そこでおすすめなのが、童謡のメロディーに合わせてリズムで覚えてしまう方法です。

ここでは、童謡「うさぎとかめ」の「もしもしかめよ~かめさんよ~」のメロディーに合わせて覚えるパターンを紹介しますが、

  • アンパンマン
  • アルプス一万尺
  • きらきら星
  • 桃太郎

など、別の曲を使った替え歌バージョンもあります。
学校や塾で習ったもの・自分が一番覚えやすいものを選んで、何度も口ずさみながら覚えていきましょう。


童謡「もしもしかめよ」で覚える助動詞接続

歌詞バージョン(例)

以下のようなかたちで、メロディーに当てはめて暗記していきます。

むず・む・ず・じ・しむ・まじ・まほし
る・らる・す~・さす・未然形
つ・ぬ・たり・けり・たし・き・けむ
らむ・べし・まじ・らし・な~り・めり
なり・たり・ごとし・サ未已リ

メロディーにのせて、何も見ずに口から出てくるレベルまで繰り返すのがポイントです。
次のセクションで、これを「どの活用形に接続する助動詞グループなのか」に整理していきます。


助動詞の接続一覧を整理しよう

未然形に接続する助動詞

未然形に付く助動詞は、次のとおりです。

  • む・むず・ず・じ・しむ・まじ・まほし
  • る・らる・す・さす

上の替え歌のうち、

「むず・む・ず・じ・しむ・まじ・まほし・る・らる・す・さす」
までが未然形接続の助動詞です。

連用形に接続する助動詞

連用形に付く助動詞は、次のとおりです。

  • つ・ぬ・たり・けり・たし・き・けむ

替え歌では、

「つ・ぬ・たり・けり・たし・き・けむ」
の部分が連用形接続の助動詞をまとめたものになっています。

終止形に接続する助動詞

終止形に付く助動詞は、次のとおりです。

  • らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

替え歌では、

「らむ・べし・まじ・らし・な~り・めり」
終止形接続の助動詞群です。

体言・連体形に接続する助動詞

体言(名詞)・連体形に付く助動詞は、次のとおりです。

  • なり・たり・ごとし

替え歌の「なり・たり・ごとし」の部分がここに対応します。
いずれも断定・存在・比況などを表す重要な助動詞です。

サ行変格活用未然形・四段活用已然形に接続する助動詞

最後に、やや特殊な接続をするのが助動詞「り」です。

  • サ行変格活用の未然形
  • 四段活用の已然形

にだけ接続するというルールになっています。替え歌では、

「サ未已リ」
という形で、「サ行変格未然形+四段已然形+り」をコンパクトに語呂合わせしています。


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リズム暗記を定着させるコツ

① 口に出して何度も唱える

助動詞の接続は、見ているだけでは覚えにくい分野です。
必ず声に出して、リズムにのせて繰り返し唱えましょう。

  • お風呂や移動時間に小声でつぶやく
  • ノートの端に書いておいて、スキマ時間に確認する
  • 友達同士で「コール&レスポンス」のように言い合ってみる

といった工夫もおすすめです。

② 接続表とセットで確認する

歌で大枠を覚えたら、必ず接続表で「どの助動詞がどの接続か」を確認しましょう。
語呂合わせはあくまで入口であり、「本番」は実際の文章中での見分けと運用です。

助動詞の活用については、下記の記事に印刷して使える活用表(PDF)も用意しています。
接続とあわせて、意味・活用も整理しておきましょう。

古典「助動詞の活用」をマスターしよう!

③ 本文中で「どの接続か」をチェックする

定期テストや入試対策では、実際の本文の中で助動詞を見つけ、その直前の形を確認して接続を判定する練習が重要です。

  • 「この『む』の前は未然形になっているか?」
  • 「この『べし』の前は終止形か?」
  • 「この『り』はサ変未然・四段已然に接続しているか?」

といったチェックを繰り返すことで、歌で覚えた情報が実戦レベルに昇華していきます。


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まとめ:助動詞の接続を歌で覚え、古典をスムーズに

  • 助動詞は接続(どの活用形に付くか)を覚えないと、正しく意味が取れない。
  • 童謡「もしもしかめよ」などのメロディーにのせて、リズムで接続を暗記する方法が有効。
  • 未然形・連用形・終止形・体言/連体形・サ変未然/四段已然ごとに助動詞を整理し、歌と接続表の両方で確認すると定着しやすい。
  • 接続を覚えたら、本文中で実際に助動詞を見つけて接続を判定する練習を重ねる。
  • 必要に応じて、活用表や個別指導を活用し、助動詞を古典攻略の武器にしていこう。

助動詞の接続をマスターすれば、古典の読みは一気にスムーズになります。
歌・リズム・活用表・本文演習を組み合わせて、効率よく力をつけていきましょう。


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