漢文が読めるようになるには──高校生のための6ステップ勉強法【書き下し・音読・句法】
漢文の読解力アップ講座
「漢文は何となく雰囲気で訳してしまう」「語句や句法を覚えても長文になると読めるようにならない」──
そんな悩みを解消するには、正しい順番で学ぶためのステップを押さえることが大切です。
このページでは、漢文の理解と読解力を高めるための
6つの基本ステップと、当塾での指導方針をご紹介します。

漢文の理解と読解力を高めるためには、闇雲に問題を解くのではなく、6つの基本ステップを押さえて学習を進めることが重要です。
ここで紹介するステップを日々の学習に組み込み、
「書き下し文 → 音読 → 句法 → 単語 → 主語の把握 → 現代語訳」
という流れを繰り返していくことで、漢文長文もスムーズに読めるようになっていきます。
漢文の習得を効率的に進めるコツ(要点のまとめ)
まとめ:着実に伸ばすコツは、学習の順番(書き下し→音読→句法→単語→主語→現代語訳)を乱さず、句法を「得点源」にして反応速度を上げることです。雰囲気訳のまま長文に突っ込むより、「論理的に処理して取りこぼしを避ける」方が安定します。
| つまずき | 効率的な手当て | 今日やること(10分) | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 返り点で止まる | 「レ点・一二点」だけでも読み方を定着させ、書き下しを先に作る | 短い本文を1つ選び、返り点→語順だけを丁寧に書き下す | 意味を当てにいく前に、語順の特定が先 |
| 句法が出てこない | 「形+訳」をセットで暗記し、見た瞬間に反応できるようにする | 再読文字・否定などから5個だけ、例文つきで音読 | 「日本語で説明」より、まず機械的に訳を当てる |
| 漢字が読めない(読み下しで詰まる) | 読めない漢字で止まらず、返り点・助字・句法を優先して処理を進める | 本文から「読めない漢字」を3つ拾い、前後の助字・句法だけで意味を推定 | 読めない=ミスではなく、止まる=得点を逃す原因になりやすい |
| 主語が迷子になる | 「誰が(何が)→どうした」を文ごとに明確にして追う | 本文の1段落だけ、文ごとに主語候補に印を付ける | 訳語を足す前に、まず主語と述語の対応を取る |
漢字が読めないときの対処(取りこぼしを防ぐ)
- 読めない漢字で止まらない(まず返り点・助字・句法の処理を先に進める)
- 読みは「読める範囲」でOK。無理に当てず、書き下しの骨格を作る
- 句法の候補を先に当てる(否定・再読・仮定・反語など、形が得点になる)
- 前後の語から「人/場所/行為」のどれかだけでも推定し、主語のズレを防ぐ
- 最後に現代語訳で確認してから、読めなかった字をピンポイントで復習する(全部は追わない)
漢文で取りこぼしをなくすコツ(満点ではなく高得点の効率版)
- 句法でミスしない:再読文字・否定・仮定・疑問/反語は「形を見たら訳が出る」まで反復
- 主語でミスしない:人物・筆者・語り手の切り替わりが来たら、次の文の主語を必ず確認
- 書き下しでミスしない:返り点の読み違いは内容把握の乱れに直結。難文ほど「語順の特定」を優先
- 訳は最後にまとめる:「形(返り点・句法)→主語→意味」の順で処理すると、雰囲気訳によるミスが減る
このあと本文では、書き下し文→音読→句法→単語→主語→現代語訳の6ステップを順に解説します。上の「つまずき別の手当て」を手元に置いたまま読み進めると、どこを先に直せば点が伸びるかが掴みやすくなります。
漢文の読解力を伸ばす6つのステップ
まずは全体像として、漢文学習の6ステップを一覧で確認しておきましょう。
どのステップも難しいものではありませんが、抜けがあると読解でつまずきやすくなります。
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 書き下し文をマスターする | 返り点を意識し、正しい語順に直せるようにする |
| 2 | 音読を積極的に行う | 読まない漢字・読みづらい箇所に注意しながら声に出す |
| 3 | 漢文の句法を覚える | 再読文字・否定など、頻出の形をパターンとして暗記 |
| 4 | 単語を覚える | 100〜150語ほどの基本語彙をカードや単語帳で定着 |
| 5 | 主語を意識する | 筆者・登場人物・語り手など、誰の行動かを常に確認 |
| 6 | 現代語訳を参照する | 現代語訳で内容を確認し、その後もう一度漢文に戻って読む |
以下で、それぞれのステップを詳しく解説しながら、
実際の勉強の進め方を具体的にイメージできるようにしていきます。
1. 書き下し文をマスターする
漢文はもともと中国語で書かれた文章です。そのままでは日本語の語順と異なるため、
漢字の順序や返り点に従って、書き下し文に直す作業が欠かせません。
特に注意したいのが、本文中に記されている返り点です。レ点・一二点などの返り点を正しく追えないと、
主語・述語の関係や意味のつながりが大きく乱れてしまいます。
時間をかけてでも、正確な書き下し文が作れることを優先しましょう。
おすすめの練習方法
- 教科書や問題集の漢文を、必ず自分の手で書き下し文にする
- 返り点をたどりながら、主語・述語の位置を意識して線で結んでみる
- 正答と見比べて、どこで返り点を読み違えたのかをチェックする
2. 音読を積極的に行う
漢文を読むときは、音読が非常に重要です。
漢文には実際には読まない漢字も多く含まれているため、
黙読だけでは読み方があいまいなまま残ってしまいます。
読めない漢字や読みづらい箇所を一つずつ確認しながら、
文章全体を通して音読することを目指しましょう。
音読は理解力を高めるだけでなく、書き下し文の練習としても有効です。
音読を取り入れるコツ
- 最初はゆっくりで構わないので、途切れずに一文を読み切ることを意識する
- 書き下し文とセットで音読し、語順の感覚を身につける
- 教科書の朗読音源があれば、耳からもリズムを覚える
3. 漢文の句法を覚える
漢文には、日本語とは異なる独特の句法(決まった形の言い回し)が多数存在します。
たとえば、
再読文字(「未だ〜ず」「将に〜んとす」など)や
否定の表現(「不」「非」「無」「勿」など)といった形です。
これらは一つひとつ覚えるというより、
「形+訳」をセットで暗記し、パターン認識できるようにするのが効率的です。
「見た瞬間に意味が浮かぶ」レベルを目指して繰り返し確認しましょう。
句法暗記のポイント
- 再読文字・否定・仮定・疑問・反語など、ジャンルごとに整理して覚える
- 例文と一緒に覚え、実際の文脈の中で使われ方を確認する
- 問題集の句法問題を解いて、形を見ただけで反応できるかチェックする
4. 単語を覚える
漢文で使用される単語は、実はおよそ100〜150語程度と、それほど多くはありません。
基本語彙を押さえてしまえば、初見の文章でも意味の見当がつくようになります。
単語帳や単語カードなど、自分に合った形で
繰り返し目に触れる仕組みを作ることが大切です。
また、日本語から漢字に戻す練習も行うことで、テストでの書き取りにも対応しやすくなります。
効率よく覚えるために
- 最初に頻出度の高い語から優先的に覚える
- 「日本語 → 漢字」「漢字 → 日本語」の両方向でチェックする
- 短い時間でも良いので、毎日少しずつ復習する習慣をつける
5. 主語を意識する
漢文の文章は、エピソード(物語)形式で書かれているものが多く、
登場人物や筆者の視点が頻繁に切り替わります。
そのため、文章を読むときには常に「この文の主語は誰か?」を意識することが大切です。
主語を取り違えると、人物関係や話の展開を誤解してしまい、
記述問題や内容把握での大きなミスにつながります。
主語をつかむコツ
- 登場人物が新しく出てきたら、名前に印や色をつけておく
- 文ごとに、「誰が」「何をしたのか」を日本語でメモしてみる
- 筆者のコメント部分と、エピソード部分を区別して読む
6. 現代語訳を参照する
漢文は日本語と語順も表現も大きく異なるため、
最初から完璧に漢文だけで理解しようとすると挫折しやすい分野です。
分かりにくい文章に出会ったときには、
一度現代語訳を参照して内容を把握し、それから再び漢文に戻って読む
というステップを踏みましょう。現代語訳を通して大まかな流れと内容を理解しておくことで、
次に漢文を読んだときの理解度が大きく上がります。
現代語訳の使い方
- 最初から頼り切るのではなく、自力で考えたあとに確認として使う
- 現代語訳と漢文を見比べて、どの表現がどの部分に対応しているかを確認する
- 重要な表現や構文は、自分のノートにまとめて再利用できるようにする
当塾での取り組み:完全オーダーメイドで漢文をサポート
当塾は古典に特化した塾として、
生徒一人ひとりの状況や目標に合わせた完全オーダーメイドの個別指導を行っています。
開講講座の一例
さらに、教室で受けられる授業と同様の内容をオンラインでも開講しています。
通塾の必要がなく、勉強し慣れた環境で漢文・古文の学習を進めることができます。

【中高・定期試験対策】:
板書ノートや教科書ガイドの訳文暗記に頼らず、文法と読解を一体で鍛える個別指導です。
定期試験の過去問や教科書本文をもとに、出題されやすいポイントを押さえながら読解演習を重ねていくことで、
一貫校の発展的なテストでも安定して高得点を狙える古典力を身につけていきます。
まとめ:6つのステップで漢文を「読みやすい科目」に変える
漢文は、「覚えるべきこと」を理解してしまえば、
すらすらと読めるようになる科目です。
感覚やセンスに頼るのではなく、今回紹介した6つのステップを意識して学習を重ねていきましょう。
- 書き下し文で語順を整理し、返り点の読み方を定着させる
- 音読でリズムと読みを身体にしみ込ませる
- 句法をパターンとして暗記し、見た瞬間に意味が浮かぶようにする
- 単語は100〜150語程度に絞って、毎日少しずつ復習する
- 主語を意識して、「誰が」「何をしたか」を追いかける
- 現代語訳で内容を確認し、もう一度漢文に戻って読むサイクルを回す
これらをコツコツと積み重ねることで、漢文は「なんとなく苦手」から
得点源に変えられる分野へと変わっていきます。
自分一人では学習リズムをつくるのが難しい場合は、ぜひ当塾の個別指導も活用しながら、
漢文の読解力を一緒に伸ばしていきましょう。

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