古典の定期テストのための勉強法

どう勉強したらいい?

――今回は古典の定期テストの為の勉強法という事で、
中1、2、3辺りから確実にやってくる定期テストというものの中で古典の勉強法
そもそもどうやって勉強したらいいのかという事を迷われている方は結構多いと思います。
という事で、本日はそのお話をさせて頂ければと思います。
ちょっとざっくりな質問で申し訳ないですが、どう勉強していったらいいですか?

岡部:学校の先生は多分お嫌いでしょうし、確かに本質的ではないのですが、
教科書ガイドといういわゆるあんちょこと言われるやつはかなり使えます。
ただ、あれを買ってくる生徒というのは、往々にしてあれを買って訳を読みさえすれば点が取れると思っているので、点が取れない訳です。
学習のレベルが低いというか、どこまで勉強しなきゃいけないか、という事を理解していないので点数が取れない訳です。
結局の所、出題者はその授業をやっている先生な訳です。
リバースアセンブルというか逆から攻めるというのがどんなテストでも一番大事な事です。
誰が出題するのかという事を考えて欲しいという事です。

――あれですよね?先生がその授業の中でもの凄く強調している事は多分テストに出るんだろう、という逆算が出来るかどうかという話しですかね?

岡部:そうですね。
ですので、授業をちゃんと聞く、授業のノートはきちんと取れ、取れなかったら友達からもらえ、
というのが一番正攻法になる訳です。
結局ノート手に入れました、あるいはあんちょこを手に入れました、
で終わっているから点数が取れないんです。
あるいは訳文を丸暗記してその場限りでなんとかごまかしているから今回取れても次回は取れないという事になります。
もしくは毎回毎回それでやっとの事で前日徹夜して勉強して7割8割取れます、
古文はそこそこ取れますと思っているが、模試になると一切役に立ちません。
初見の文章には歯が立たない、という経験をされた方はとても多いんじゃないかと思っています。

――私も昔は訳文と気合と根性で何とかしようという事をよく言っていたような気がします。

岡部:もちろんその気合と根性というのはとても大事ですが、それがちゃんと分析的に使われているかどうかという事です。
目的をもって気合と根性を使えているのか、ただただ訳文を暗唱する事に傾けているのか、では自ずと出てくる結果というのは変わってくるだろうという事です。

効果のある勉強法とない勉強法

――ここからは定期テストの為の勉強法もそうですが、いわゆる勉強法として
効果があるなしみたいな話をいくつかあげていきたいと思います。
例えば、英文ではよく言われると思うんですが、とりあえず一旦文章があってその文章を音読してみよう、みたいな事を言われます。これは古典では有効でしょうか?

岡部:ある程度有効だろうと思います。
これは英語も一緒ですが、音読さえすればよいというものではもちろんないです。
間違って音読している時にそれを訂正してくれる人というのが周りにいないと、ただただ間違った読み方を覚えてしまうというのはあるでしょう。
英語も同様でしょうけれど、どこでブレスをしているのか、
どこで単語の切れ目だと考えているのか、というのが如実に出てくるので、音読をするというのはとても大事な事になるかと思います。
ただ、独りよがりにただただ字面を追っているのではいつまでたってももちろん理解には繋がりませんから、考えながら読んで頭の中で品詞分解をしながら音読をしていくというのを癖にして頂きたいとこです。

――なるほど、そうですね。
歌を練習する時もちゃんと1音1音も合っているかを確認してからやりますもんね。

岡部:でたらめに歌ってもしょうがないという事はあるかと思います。

――鼻歌では上達しないみたいな話ですね。

岡部:おっしゃる通りだと思います。

単語を覚える必要性

――それからこれは当たり前の話ですが、単語覚えていないとどうしても話が進まない、当然意味を理解出来なければという事になると思います。
定期テストの為に単語を覚えるという話でいうと、出てくる文章だったり範囲だったりとか単語をしっかりと覚えてくという事になるんですが、それ以外の単語をちゃんと覚えておく必要性ってどの程度あるんでしょうか?

岡部:高校2年生までであれば、恐らく2、300語です。
いわゆる学校で配られる単語帳というのが高校生になると出てくると思います。
それをきちんと覚えていきます。
これは単語の所でも話をしますが、古文単語というのは出題される所が決まっています。
現代語と古語とで同じ単語同じ発音だけれども意味が異なるものです。
有名なものであれば、美しいという形容詞はビューティフルの意味でも使いますが、プリティ可愛いキュートの意味で使う方が出題されます。
こういった現古異義語と言われるもの、あるいは同じ単語だけれどもたくさん意味を持つものです。
多義語と言われるものです。
この辺りに注意を払って覚えて頂ければと思いますが、とにかくその単元で出現した単語は絶対に覚えます。
且つ、学校で課されるであろう単語テスト、毎回今20個とか50個とかという形でテストをされていると思います。なので、それをきちんと毎回取るという事は大事だろうと思います。

文法の学習法

――文法についてなんですが、恐らく範囲となっている文章の中で使われている文法というものがあったりするんですが、その文章にしか出てこない文法はどうやって学習したらいいんでしょうか?

岡部:恐らく定期テストですでに学校で文法事項一周終わってしまった、
例えば一貫校で中学2年生ぐらいから古典文法を始めているタイプの学校では高校1年生時点で全部文法終わっています。
そういう学校の高校2年生の定期テストはもうどこから出されても文句が言えない状態です。
ただ、そうではなくて今回の中間試験の文法の範囲はここからここまでですと言われている事があります。
例えば助動詞のきから、き・けり・つ・ぬ・たり・り、時世に関わるような助動詞を中心に扱いますと言われた場合、そこを中心に本文中に出てくる、き・けり・つ・ぬ・たり・り、をきちんと品詞分解出来るようにしておきなさいという事はとても大事だと思います。
例えばそういう順番通りというか、用言やって助動詞やって敬語やって助詞やってというような順番通りでないけれども、よく色んな文章に出てきて大事だとされるような文法事項、且つ、先生が板書したようなものです。
お決まりのパターンは、呼応の副詞へ打ち消しが不可能だとか、
いと打ち消しだとあまり何々ないだとかそういうやつです。
こういう呼応の副詞であるとか、あるいは一部の副助詞、だに・すら・さえであるとか、
そういったものはピンポイントで学校の先生が授業内で板書をして説明してくれていたりするはずです。
今回助動詞の一連の流れからはズレちゃうけど、今回これ出すよという意図をもって説明しているものというのは丁寧に復習すべきであるし、また、文法の問題集でどこで扱っているのか確認して、その問題を事前に一度解いておくという事は大事になるんじゃないかなと思います。

――文章の中に出てくる文法はこういう文法なんだって納得だけで終わってしまうと多分なんの理解も進んでない時が結構あるのかなという気がしますね。

岡部:そうですね。

――という昔の私はちょっと思い出した次第です。ありがとうございます。